IZUMIO

IZUMIOに関しても多少コメントしときましょう。これを叩く人は最低限押さえた方がいいことだけ書いておきます。
NPのページに書いてあった商品説明(青字)ととも、補足という形で記しておきます。
あまりに陳腐な商品紹介に途中で笑ってしまって、多少文体が崩れているところがございますが、勘弁してください。



人間に不可欠な元素「水素」
人体の中で酸素と炭素に次いで3番目に多く存在する元素である水素は、私たちの生命を維持するために必要な元素です。


初っ端からこれです。だからどうしたって感じです。人体の6割が水だといわれたようなもんです。
人体の大部分が水ですし、脂肪に含まれる油脂、筋肉のたんぱく質やその一部であるアミノ酸にも水素は含まれています。
単体で存在しているわけではないので、水素水を飲めばどう、ということはないです。
ちなみに、3番目というのは重量ベースですね。存在数で言うと約60.3%で1番です。

最高水準の水素溶存率「1.8mg/L」(充填時)を実現
「IZUMIO」の最大の特徴は、水分中の水素の溶存率が非常に高いこと。
水素溶存率1.8mg/L(充填時)という濃度は、現在の製造技術における最高クラスの数値です。
※溶存率を表す「mg/L」は「ppm」と同意の単位で、濃度や存在比率を表すものです。
※充填時とは、製造工程でチアーパックに充填された時点を指します。


1.8ppm=1.78mmol/l=39.87ml/lです。水素は標準状態で水1Lに対し0.021L=21ml溶けます。これが溶解度です。
ヘンリーの法則より、気温一定で気体の溶解度は圧力に比例するので、1気圧で0.021lなら
39.87ml溶かすには1.898気圧の圧力が必要になります。注にあるとおり、どう見てもパウチ程度では保持できません。
パウチだと、どんなにがんばっても、いい容器を使って、1.5気圧=1.4ppm程度が限界だと思います。
飲むときには半分程度だと思ったほうがいいですね。

酸化還元電位-500〜-700mV(充填時)※
「IZUMIO」の酸化還元電位は、-500〜-700mV(充填時)。
酸化還元電位とは、物質が持つ酸化力・還元力を示す値です。
プラス側の物質に酸化力があること、マイナス側の物質には還元力があることを意味します。


酸化還元電位というのは、ある物質の酸化力と還元力の差です。IZUMIOの場合はもちろん水が対象ですね。
さて、ここで疑問なのは水素の持つ-450mVという電位よりも、IZUMIOの電位が低いことです。
ここで出てくる魔法の物質が「活性水素」です。その活性水素が電位を低くしているらしいです。
さぁ、オカルトじみてきました。
水に対してマグネシウムなどの還元力を持つ金属や陰電圧を作用させると、通常の水素イオン (H+) や水素分子 (H2) の他に、反応性の高い水素種「活性水素」(原子状水素(= 水素ラジカル)(H・)、あるいはヒドリドイオン (H-))が発生してそのまま水に溶けている、という説がある。
(wikipedia「活性水素水」より抜粋)

なぜ水中で、どう考えても不安定な物質が存在できるんだ。という突っ込みもあるでしょう。まさにその通り。
ところが、提唱者すらその説明ができないって言うんだから困り者。
今では、「活性水素が活性酸素を取り除く」などという浄水器、イオン水メーカーの宣伝文句にしか使われていないという。
まぁ、水自体の電位を下げることはできないでもないので、これくらいにしましょう。

「水素還元水の製造方法(特許番号第3606466号)」で製造
「水素を水に溶解させる工程」や「溶解した水素水をチアーパックに充填する工程」には、製法特許「水素還元水の製造方法」を使用しています。
この製造方法により、「IZUMIO」の高い水素溶存率が実現しました。


まず最初に言いたいのが、自社特許ではないよ、ということです。まぁ今回は自社で取りました的な記述がないのでいいです。
DTの方がこれをどう解釈してどう宣伝文句に使うかはご想像と良識にお任せしますが。
水素ガスを2〜10気圧に加圧した下で該水素ガスにカルシウムなどのミネラルを含む原水を接触させる。 これにより、原水中に水素ガスを溶解せしめた後、これを高気密性容器に充填して密閉し、その状態で加熱殺菌処理を施す。 高気密性容器としては、水素ガスに対して遮蔽性の高いアルミ層をもつシート材料から作られるパウチ(アルミパウチ)を好適に用いることができる。
パックが耐圧じゃないので、どうしようもないですが…。

不純物を取り除いた純度の高い水」を使用
「IZUMIO」の主役は水素。その水素を効率良く摂取するために、逆浸透膜法という高度な技術で精製された純度の高い水を使用しています。


ええっと、船上で塩水から真水を作るのと同じ技術ですね。高度でも最新でもなく、誇って言うものでもないです。
簡単に説明すると、水(とそれより小さい分子)だけが通れる膜(浸透膜)を利用して、水をろ過しましょう、っていうやつです。
水などの液体は、不純物や塩などの濃度を一定に保つ方向に圧力がかかるので(浸透圧)それとは逆に水に圧力をかけてろ過します。
だから逆・浸透膜・法と言うのです。
ちなみに書いておくと、浸透膜の穴はそんなに水の分子ぴったりには作れません。
ちょっと大きい細菌やウィルスは通り抜けてしまう可能性も十分あることは知っておいていいと思います。

容器は水素を逃さない「チアーパック」
水素に対し遮蔽性の高い4層構造のチアーパックは、水素の放出や空気に触れることによる変化を防ぎます。チアーパックに充填することで、容器内で空気と接触して水素が変化することもありません。


ところがどっこい、そんな不安定な水素がそのまま残るわけがなく、
行き場を失った水素たちはパックの分子レベルの隙間を縫って逃げて行きます。
2気圧に近い圧力を保つことも、地球上で最小の分子を閉じ込めておくことも、パックでは物理的に無理でしょう。
水素タンクにでも使うような、合金のごついボトルなら別ですけどね。



以上が私なりにIZUMIOを見たときのコメントです。感想としては、まぁ疑似科学かなと。
そんなに水を高エネルギー状態に保っていると、水が電気分解してしまいます。
というか、その理論だと活性水素と同時に活性酸素も出来ているような気がしてなりませんが。

さらに、活性水素に関して補足すると、単原子状態のまま保持することになるので、単純に考えて
分子のときの2倍の圧力が必要になります。約4気圧です。ちゃんちゃらおかしいです。

で、値段が180ml×30本で10,500円(税込)実に\1944/L!ちょっと高すぎるんじゃないの。
どうしても飲んでみたいという方は「クリスタルティアーズ 300mL 」をお勧めします。\1000/Lです。良心価格です。
しかも、前述の特許取得元です。
そうでもないという方は、市販の浄水器+水道で十分だと思いますよ。

おまけ
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